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ヘッドレスコマースとは?メリットやデメリット、日本で普及していくのかも含めて徹底解説!

近年、ユーザーファーストのネットショッピング体験を実現するうえで、「ヘッドレスコマース」というECサイトの仕組みに注目が集まっています。ヘッドレスコマースを導入することで、多様化しているユーザーニーズに応じて迅速なシステムの構築が可能になるためです。
本記事では、ヘッドレスコマースとは何か?ヘッドレスコマースのメリットやデメリット、実際に導入している企業事例なども含めて詳しくご紹介いたします。

監修者

アートトレーディング株式会社代表取締役。
2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。累計150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。

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ヘッドレスコマースとは?

ヘッドレスコマースとは、英語では「headless commerce」と呼ばれ、ECサイト上のフロントエンドと、バックエンドを分離させることが可能なECプラットフォームや、その考え方のことです。

ECサイトのフロントとバックエンドとは?従来のECサイトの構成

ECサイトのフロントとは、ECサイト上でユーザーが目にする全ての情報を指し、ユーザーとの接点となる部分のことです。ECサイトのバックエンドとは、ECサイトの裏側のシステムのことで、商品の在庫管理、顧客管理、決済システム、配送システムの運営を担っている部分です。
通常のECサイトの構成では、フロント部分とバックエンド部分が一体化しています。そのためフロント部分に手を加えるときには、たとえ表面的な小さな設定の変更でも、サイトの根幹となるバックエンドのシステムから再構築をしなければなりません。
さらにそれを実現するためには、膨大なコストと時間が必要となるため、日々変化するユーザーニーズに対応した、適切な顧客体験を提供することは、通常のECサイトの構成では非常に難しいこととされています。
しかしヘッドレスコマースは、ECサイトのフロントとバックエンドを分離することによって、顧客体験(UX)を高めるための、フロントの素早い改善を可能にします。バックエンドに依存せずに、フロントの開発に専念することができるからです。

ヘッドレスコマースの実現に不可欠なアーキテクチャとは?

通常のECサイトの構成よりもより適切な顧客体験を提供するヘッドレスコマースですが、ECサイトのフロントとバックエンドを分裂するといっても、その2つの部品を連携するアーキテクチャが、ヘッドコマースの導入には必要不可欠となります。
以下ではそのアーキテクチャであるAPIについて解説いたします。
APIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェイス」(「Application Programming Interface」)の略で、ヘッドレスコマースの場合には、ECサイトのフロントとバックエンドを連携させる役割を担います。
APIが両者を仲介することにより、それまでは商品の発送や決済などの手順を完了するために必要であった、フロント・バックエンド間の複雑なコミュニケーションを解消し、フロント側はバックエンド側に必要な情報を渡すだけでそれらの手順の完了を可能にします。
ヘッドレスコマースという仕組みは、このAPIによって実現されています。APIが構築した窓口を通してのコミュニケーションを可能にし、フロントとバックエンド、それぞれの開発にのみ専念できるようにするのがAPIの役割です。

ヘッドレスコマースのメリットとは?

ヘッドレスコマースを導入することのメリットは、システム設計の自由度と、スピードです。
フロントとバックエンドが独立していることにより、それぞれ同時に作業を進めることができます。このことから、フロントはバックエンドのシステムを気にすることなく、市場の変化やトレンドに合わせて柔軟にECサイトの見せ方を変更する事が可能になります。
ユーザーとのタッチポイントに最適なコンテンツをスピーディーに設定できるようになります。
また、フロントとバックエンドが異なるプログラミング言語で書かれている場合にも、ヘッドレスコマースの考え方は有効です。ヘッドレスコマースではAPIによって異なるプログラミング言語で書かれたシステム同士も統合できるので、既存のプログラミング言語のままでシステムを構築することができます。

ヘッドレスコマースのデメリットとは?

ヘッドレスコマースを導入することののデメリットは、開発工数が増加してしまうことと、費用的な投資が必要となることです。
ヘッドレスコマースを実現するにあたっての専門的な知識が求められることと、ヘッドレスコマース専用のシステム開発が求められることから、開発工数が増加してしまうということが考えられます。
ヘッドレスコマース導入の鍵となるのは、フロントとバックエンドを連携する役目をになっているAPIの存在です。そのため、システム自体も「APIファースト」の考えに対応していく必要があります。既存のシステム構成から、ヘッドレスコマースの構成に再構築するまでは、それに伴って開発工数及び費用的な投資も必要となります。

ヘッドレスコマースは日本で普及するか?

現状の日本では、ヘッドコマースの普及はなかなか進んでいかないと考えられます。なぜなら優れたAPIを設定し、フロントとバックエンドの連携を実現させたとしても、ヘッドレスコマースでのECサイト運用を成功させるのは、適切なユーザー体験を提供するためのフロント開発だからです。
このフロントの開発にはWebマーケティングのノウハウが必要となります。しかし、Webマーケティングには成功法則があるわけではありません。
このノウハウは、徹底的にユーザーと向き合い、独自の成功体験によって獲得していくしかないものになります。
つまりヘッドレスコマースの導入後、適切に運用していくためにはWebマーケティングのノウハウを持った人材も必要となります。
日本企業の多くはWebマーケティングを苦手としており、ノウハウも少ない傾向にあります。Webマーケティングで成功体験がある企業はわずか13.1%であるというデータも存在しています。
システム構成の変更にかかる開発工数や費用に加え、その後のフロント開発のためのWebマーケティングのノウハウを持った人材を雇う費用も必要となれば、大手以外のECサイトにとっては、実現をするのは難しいと感じる企業も多いかもしれません。

「amazon」ヘッドレスコマースを導入している企業事例

ヘッドレスコマースを導入している企業の一例として、日経(日本経済新聞)はamazonを紹介しています。
国内でも有数の集客率を誇るECサイトのamazonは、ヘッドレスコマースの考え方を導入することで、ユーザーとのタッチポイントで得られたユーザーからの要望をいち早く実現することで、他のECサイトとは異なる差別化されたデジタル体験を提供しています。
Snapchatはamazonと提携して、新機能のビジュアル検索ツールをテストしていると発表しています。このようなソーシャルメディアと提携したソーシャルコマースの実現も、ヘッドレスコマースの導入によってより手軽に可能になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事では、ヘッドレスコマースについてご紹介致しました。
ヘッドレスコマースは、その導入に専門的な知識や、多くの費用を要します。導入後もWebマーケティングの知識を活用して、適切な運営をしていかなければなりません。
しかしそれさえ乗り越えれば、システム構築のスピードと自由度を武器に、ユーザーに最高の購入体験を実現することができる未来型のECサイトの仕組みです。
この記事がECサイトを運営する際に参考になれば幸いです。

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