【Shopify】新機能は150。触るのは3つでいい

【Shopify】新機能は150。触るのは3つでいい

約4分文・藤井玲(髭男社長)
ShopifyEC×AI広告と数字

みなさんこんにちは。アートトレーディングの藤井です。

前回は、予定を変えてscript tagの廃止について書きました。今日は元に戻して、Shopifyの新機能の話を。

さて、本日は、Shopify Editions について。半年に一度の大型アップデートです。今回から、Editionsが出るたびに同じやり方で取り上げていこうと思います。

それでは行ってみましょう。

「新しい機能、全部追えてますか?」

Editionsが出るたびに、焦っていました

正直に書きます。

Shopify Editions は半年に一度、まとめて新機能が発表されます。毎回150を超えます。今回のSpring '26も、公式の発表で150以上でした。2026年6月17日のことです。

私は毎回、これが出るたびに焦っていました。

全部把握しないといけないんじゃないか。取引先に聞かれたときに説明できなければ、支援会社として恥ずかしいんじゃないか。そう思って、全部に目を通そうとしていました。

でも、あるとき無理だと思ったんです。

150の機能を全部理解して、全部の使いどころを説明できる人は、たぶんいません。いたとしても、それは実際に店を回している人ではないと思います。現場には、そんな時間がありません。

必要になったものは、必要になったときに調べればいい。それで間に合います。

だからこのnoteでは、何を捨てて、何を知っておけばいいのかを書くことにしました。焦る必要はありません。私は、本当に売るために必要なところだけにスポットを当てます。

今回選んだのは3つです。すべて、AIの入口まわりでした。

【Shopify】新機能は150。触るのは3つでいいの図解1

1つめ:AIに何と打たれているかが、見えるようになった

管理画面に、AIチャネルの司令塔ができました。

ChatGPT、Microsoft Copilot、GoogleのAI Mode、Geminiアプリ、Shop。ここからの注文と売上と成約率が、ひとつの画面で見られます。どのチャネルが伸びていて、どこに手をかけるべきかが分かる。

そしてもうひとつ、検索の中身が見えるようになりました。自分の商品カテゴリでAIによく打たれている言葉。そのうち自分の商品が出ているもの、まだ出ていないもの。

前回の記事で、AI経由の流入を人間の流入と見分けられる事業者は23%しかいない、と書きました。その答えが、そのまま管理画面に載ったことになります。

追加費用はかかりません。今日開けば、もう見られます。だから私はこれを1つめにしました。

2つめ:売れていない理由を、Sidekickが教えてくれる

これも前回の続きです。

AIの会話には出ているのに、注文につながっていない商品がある。その商品について、何を直せばいいかをSidekickが言ってくれるようになりました。

商品名に仕様を足す。説明文を書き直す。埋まっていない属性を埋める。前回、米国の小売サイトでAIがいちばん読めていないのは商品ページだ、というAdobeの数字を紹介しました。その修正リストが、店ごとに出てくるということです。

ただ、ここは正直に書いておきます。

出てきた案をそのまま貼るのは、私はおすすめしません。何を直すべきかの指摘は的確ですが、どう直すかは商品を作った人にしか書けません。指摘は機械にもらって、文章は自分で書く。この分担がいちばん強いと思っています。

【Shopify】新機能は150。触るのは3つでいいの図解2

3つめ:商品データの渡し方で、成約が2倍変わる

公式の発表に、はっきりした数字がありました。

Shopify Catalog を通したAI検索は、スクレイプされたデータを使った場合の2倍の率で成約する、と。

意味しているのは単純なことです。AIに勝手に読み取らせるのではなく、こちらから正しい形で渡す。それだけで倍違う。前回「AIエージェントは人間のようにサイトを見ない」と書きましたが、その具体的な差がこの数字です。

公式は事例も出していました。あるブランドは3月にAIチャネルが総売上の3.2%を占め、別のブランドはAIチャネル経由の売上が前年比で20倍になったそうです。

ただし、これは2社の例です。どの店でもこうなるという話ではありません。そこは差し引いて読んでください。

今回は、見送っていいもの

ここからが、この記事でいちばん書きたかったところです。

POSがv11になって、複雑な会計が1分以上速くなりました。実店舗を持っている方には効きます。ただ、持っていないなら関係のない話です。持っていても、年末商戦の前に急いで入れ替えるものではありません。

Campaign Autopilot という、AIが広告キャンペーンを自動で回してくれる機能も出ました。面白いと思います。でも早期アクセスの段階ですし、何より、広告を自動に任せる前に「何にいくら使って、いくら返ってきたか」を自分で見られる状態のほうが先です。順番が逆になると、後で必ず困ります。

Shop PayがShopify以外のプラットフォームでも使えるようになりました。これはShopifyを使っていない事業者への話なので、今読んでいる方にはほぼ関係ありません。

SidekickがApple Watchから使えるようになった、という話もありました。面白いです。でも、これで売上は変わりません。

見送るというのは、要らないという意味ではありません。順番の話です。手が2つしかない以上、先にやることを決めないと、結局どれも中途半端になります。私はそれを何度もやりました。

半年に一度、3つだけ選びます

Editionsは年に2回です。次はおそらく12月ごろ。

これからは毎回、同じやり方で書きます。公式の発表を読んで、地方のメーカーや生産者にとって効くものだけを3つに絞る。基準も毎回同じにします。今すぐ効くこと。追加のお金がかからないこと。人を増やさずにできること。

そして毎回、見送っていいものも書きます。そちらのほうが、たぶん役に立つと思っているからです。

焦らなくて大丈夫です。150の新機能を全部知っている必要はありません。必要になったら調べればいいし、そのときは私が調べておきます。

この記事は2026年9月時点の情報で、対象は Spring '26 エディション(2026年6月17日発表)です。仕様は変わりますので、実際に触るときは公式の最新をご確認ください。

みなさんは、Editionsをどうやって追っていますか。全部見る派の方がいたら、どう時間を作っているのか、ぜひ教えてください。

それでは、また次回。

書いた人

藤井玲(髭男社長)/アートトレーディング株式会社 代表取締役
2001年に自分が楽天へ出店したのが始まりで、ECの現場は25年。支援する側にまわって20年以上、 これまで200社以上のお手伝いをしています。Shopify Plus Partners。制作実績はShopifyだけで150サイトを超えています。 地方のメーカーや生産者のEC事業部として、自社ECの立ち上げから運営まで伴走しています。

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