【Shopify】夜中の0時に、セールを待っていました

【Shopify】夜中の0時に、セールを待っていました

約4分文・藤井玲(髭男社長)
Shopify広告と数字

みなさんこんにちは。アートトレーディングの藤井です。

前回まで3回、広告とお金の話を続けてきました。今日はそこから離れて、道具の話を。

さて、本日は、Matrixify(マトリキシファイ)というアプリについて。名前は地味ですが、うちがいちばん助けられているアプリです。

それでは行ってみましょう。

「やりたいことは決まってるんです。ただ、手が回らなくて」

夜中の0時に、待っていたことがあります

昔の話をします。

セールをやると決まると、開始は夜中の0時でした。当時はタイマーなんてありません。だから、待つんです。0時になった瞬間に、自分で価格を書き換える。

終わるときも同じです。深夜に戻す。戻し忘れたら、セール価格のまま売り続けることになります。

これを、何度もやりました。

いちばんきつかったのは、大手の芸能プロダクションの仕事をやっていた頃です。急な依頼が普通に来ました。そして私は、NGと言えませんでした。

言えないので、社内のメンバーにやってもらうことになります。夜中に人を残す。翌朝また普通に出社してもらう。あのとき苦労をかけた人たちのことは、いまでも覚えています。

断れなかった自分の弱さもありました。でも当時は、そうするしか方法がなかったのも本当です。

【Shopify】夜中の0時に、セールを待っていましたの図解1

いまは、予約で入れて、予約で戻せます

同じことが、いまはこうなります。

Matrixifyというアプリに、取り込みの予約機能があります。「Schedule import at」で実行する日時を決めて、「Repeat every」で繰り返しの間隔を決める。それだけです。

公式のチュートリアルに、そのままの例が載っていました。**セール価格のファイルを金曜の朝に取り込む。通常価格のファイルを月曜の午前1時に取り込む。**これを毎週繰り返す設定にしておく。

あとは何もしなくていい。誰も夜中に起きなくていい。

必要なのは、エクセルを2つ作ることだけです。セール価格の表と、通常価格の表。それぞれに商品と価格が並んでいればいい。

あの夜、私が0時まで画面の前に座っていた仕事が、いまは設定の1回で終わります。

戻し忘れも、起きません。戻すほうも予約してあるからです。

作ったデータを、外に出せますか

ここからは応用です。

少し前に、商品の情報は文章ではなく欄に入れる、という話を書きました。メタフィールドという、自分で足せる項目のことです。

あのとき、こう書きました。**欄を作るだけならアプリは要りません。**管理画面でできます。

では何にアプリが要るのか。外に出すときです。

たとえばGoogle Shoppingに商品を出すとき。Matrixifyは mm-google-shopping という名前のメタフィールドを読んで、Google Shoppingの形式で書き出してくれます。Merchant Centerへ自動でアップロードするところまで、手順が用意されています。

CSVで書き出して、取引先に渡す。卸先のフォーマットに合わせて並べ替える。こういう作業も同じです。

**作ることと、出し入れすることは、別の仕事です。**そして時間を食うのは、いつも後者のほうです。

【Shopify】夜中の0時に、セールを待っていましたの図解2

メタフィールドは、お客様にも付けられます

ここが今日いちばん、知ってほしいところかもしれません。

メタフィールドは、商品だけのものではありません。お客様にも付けられます。

たとえば、アンケートを取るとします。どんなお悩みがありますか。どなたに贈りますか。何度目のご購入ですか。

Shopifyには Shopify Forms という純正のフォーム機能があって、その回答は**お客様のプロフィールのメタフィールドに保存されます。**公式ヘルプにそう書いてあります。

そして、ここからが本題です。保存された顧客メタフィールドは、顧客セグメントの絞り込み条件に使えます。

つまり、こういうことができます。「ギフト用途で買った人」だけにお歳暮の案内を送る。「3回以上買っている人」だけに先行案内を出す。アンケートで集めた答えが、そのまま配信の宛先になる。

前々回、広告で買っているのは連絡先だ、と書きました。連絡先を持ったあと、その人が誰なのかを分けていく作業が、これです。

型を間違えると、集めたあとに作り直しです

ただし、ひとつ落とし穴があります。ここを知らずに始めると、あとで痛い目を見ます。

公式ヘルプに、こう書かれていました。顧客セグメントに使えるメタフィールドは、4つの型だけです。

日時。数値。テキスト。true か false か。この4つです。

これ以外の型で作ってしまうと、アンケートを何百件集めたあとで、セグメントの条件に出てこないということが起きます。集め直しか、作り直しです。

だから、順番はこうです。**先に、どう絞り込みたいかを決める。**そのうえで、それに合う型で欄を作る。それからアンケートを始める。

そして、集まったデータを一括で書き出したり、外から取り込んだりするときに、またMatrixifyが要ります。顧客のメタフィールドも、商品と同じように扱えます。

施策は思いつく。止まるのは、いつもデータです

まとめます。

セールを時間で切り替えたい。Google Shoppingに出したい。アンケートの答えでお客様を分けたい。やりたいことは、たいてい思いつきます。

止まるのは、いつも同じ場所です。データをどう入れて、どう出すか。ここに人手と時間が消えていきます。

私が支援先に入って最初にやることも、だいたいここです。派手さはありません。でも、ここが詰まっているとどの施策も動きません。

売るために何かをやりたいと思ったとき、そこをいつも助けてくれるのがこのアプリです。売上を上げていくうえで、必須のアプリだと思っています。

有料のアプリなので、費用はかかります。金額は変わることがあるので、公式でご確認ください。ただ、夜中に人を残す時間と比べたら、という話でもあります。

この記事は2026年9月時点の情報です。アプリの機能は変わるので、導入前に公式の最新をご確認ください。

みなさんのお店では、いま何が手作業で残っていますか。夜中や休日にやっている作業があれば、たぶんそこが最初に外せるところです。

それでは、また次回。

書いた人

藤井玲(髭男社長)/アートトレーディング株式会社 代表取締役
2001年に自分が楽天へ出店したのが始まりで、ECの現場は25年。支援する側にまわって20年以上、 これまで200社以上のお手伝いをしています。Shopify Plus Partners。制作実績はShopifyだけで150サイトを超えています。 地方のメーカーや生産者のEC事業部として、自社ECの立ち上げから運営まで伴走しています。

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