【Shopify】1つ目の期限は、もう過ぎています

【Shopify】1つ目の期限は、もう過ぎています

約5分文・藤井玲(髭男社長)
ShopifyEC×AI広告と数字

みなさんこんにちは。アートトレーディングの藤井です。

前回は、今年の年末商戦にAIが探しに来る、という話をしました。

今日は予定を変えて、急ぎの話を差し込みます。期限が2つ切られていて、しかもそのうち1つは、調べてみたらもう過ぎていました。年末商戦の前に気づいておいたほうがいい話なので、順番を飛ばして先に出します。

さて、本日は、script tag(スクリプトタグ)の廃止について。

それでは行ってみましょう。

「アプリの中の話ですよね。うちは何も触ってないので、大丈夫かと」

名前が似た別のものを、先に分けます

この話、名前がややこしいので先に整理します。

Shopify Scripts というものがあります。Plusで使えたRubyのスクリプトで、送料や割引の条件を書けるものです。これは2026年6月30日に完全に停止済みです。もう終わった話で、代わりは Shopify Functions です。

今日の話は、そちらではありません。script tag のほうです。

script tag は、アプリがテーマのコードを触らずに、ストアにJavaScriptを読み込ませる仕組みです。広告の計測タグ、コンバージョンタグ、チャット、ポップアップ、レビュー、アフィリエイトの計測。そういうものが、これで動いています。

名前が似ているだけで、まったく別のものです。日本語の記事で混ざっているのを見かけたら、日付で見分けてください。6月30日ならScripts、来年3月1日ならscript tagです。

【Shopify】1つ目の期限は、もう過ぎていますの図解1

1つ目の期限は、もう過ぎています

ここから本題です。

公式ドキュメントに、こう書いてありました。サンキューページと注文状況ページの script tag は、Plusストアでは2025年8月28日に、Plus以外のストアでは2026年8月26日に停止した、と。

先月末です。

つまり、Plusではない多くのお店で、サンキューページのコンバージョン計測は、もう止まっている可能性があります。

広告の管理画面を見てください。8月の終わりから、コンバージョン数が不自然に減っていませんか。売上は変わっていないのに、広告経由の数字だけが落ちていませんか。

もし心当たりがあるなら、それは広告が効かなくなったのではなく、数えられなくなったのかもしれません。

残りの日付は2つ。困る人が違います

Shopifyが2026年8月24日に出した告知で、残りの日付が確定しました。2つあります。

2026年10月1日。 script tag を新しく作ったり、書き換えたりできなくなります。技術的には scriptTagCreate と scriptTagUpdate がエラーを返すようになる、という話です。すべてのAPIバージョンが対象で、古いバージョンに固定しても逃げられない、とわざわざ書いてあります。

ただし、すでに入っているものは動き続けます。

2027年3月1日。 Shopifyがストアフロントへの script tag の注入をやめます。ここで、本当に止まります。

この2つは、困る人が違います。

10月1日に困るのは、アプリを入れ直したり、設定を変えたりする人です。アプリが自分で自分を直せなくなるので、再インストールした瞬間に計測が空になる。画面上はエラーも出ません。

3月1日に困るのは、全員です。

【Shopify】1つ目の期限は、もう過ぎていますの図解2

これは3回目です。毎回、同じ形で来ます

ここが、今日いちばん伝えたいところかもしれません。

うちは支援会社として、こういう仕様変更に何度となく付き合ってきました。並べてみると、毎回まったく同じ形をしています。

テーマファイルに直接書けた checkout.liquid は、2024年8月に決済画面で、2025年8月にサンキューページで使えなくなりました。代わりは、決められた差込口に載せる Checkout UI Extension です。

Rubyを直接置けた Shopify Scripts は、2026年6月に停止しました。代わりは Shopify Functions です。

そして今回の script tag。代わりは、計測だけなら Web Pixel、それ以外はテーマアプリ拡張の App Embed です。

3つとも、中身は同じことをしています。どこにでも自由に差し込めた場所を閉じて、Shopifyが決めた差込口に載せ替えさせている。

進み方まで同じです。まず「新しく作れない、直せない」日が来る。しばらく既存は動く。そのあと「完全に止まる」日が来る。3回とも、この順番でした。

なぜそうするのかも、たぶんはっきりしています。自由に書ける場所が残っていると、Shopifyは全部のストアを一斉に進化させられないからです。だから閉じる。

つまり、**抗いようがありません。**遅らせることも、外れることもできない。ここは、そういうものだと思って付き合うしかないと思っています。

見た目が変わらないので、気づけません

そして、今回がやっかいなのはここです。

決済画面のときは、見た目が変わりました。だから気づけた。今回は、**お客様から見ても、こちらから見ても、何も変わりません。**サイトは普通に開くし、商品は普通に買える。注文もちゃんと入ります。

止まるのは、計測だけです。

これまで何度も見てきましたが、管理画面にアラートが出ていても、多くの方は自分ごとだと思われません。アプリの話に見えるからです。そして期限を跨いでから、急に焦ることになる。毎回、そうでした。

私が今回いちばん心配しているのは、そこではありません。経営判断ができなくなることです。

コンバージョンが正確に取れなくなると、どの広告を止めてどれを伸ばすかが決められません。どの商品が効いているのかも分からない。数字は出ているのに、その数字が本当かどうかが分からない状態になります。

売上がゼロになるわけではないので、緊急事態には見えません。でも、判断の土台が抜けます。私はこれを、致命的な問題だと思っています。

いま送れる一文があります

では、何をするか。

まず、管理画面で2箇所だけ見てください。

**設定 > カスタマーイベント。**ここに並んでいるものは Web Pixel です。生き残る側です。

**オンラインストア > テーマ > カスタマイズ > アプリ埋め込み。**ここに出てくるものはテーマアプリ拡張です。これも生き残る側です。

どちらにも出てこないアプリが、疑わしいものです。

ただ、正直に書いておきます。**事業者側には、script tag の一覧を見る画面がありません。**開発者向けのAPIには棚卸しの手段が残されていますが、管理画面にその画面はない。10月1日以降、該当するアプリを入れたときに消せるバナーが出るだけです。

だから、確実なのはこれだと思っています。使っているアプリの提供元に、一文だけ送ってください。

御社アプリがストアに読み込んでいるコードは、script tag / テーマアプリ拡張(App Embed)/ Web Pixel のどれでしょうか。また、2027年3月1日の script tag 廃止への対応予定を教えてください。

これで済みます。技術の話は先方が答えてくれますし、その返事がそのまま記録になります。

見た目は変わりません。だから、放っておいても何も起きないように見えます。でも、経営判断でいちばん大事なコンバージョンの数字が正確に取れなくなるのは、致命的です。早めに手を打ってください。

この記事は2026年9月時点の情報です。期限ものは動くことがあるので、判断するときは必ず公式の最新をご確認ください。

みなさんのお店、8月末から広告の数字に変わったところはありませんか。もし心当たりがあれば、教えてください。

それでは、また次回。

書いた人

藤井玲(髭男社長)/アートトレーディング株式会社 代表取締役
2001年に自分が楽天へ出店したのが始まりで、ECの現場は25年。支援する側にまわって20年以上、 これまで200社以上のお手伝いをしています。Shopify Plus Partners。制作実績はShopifyだけで150サイトを超えています。 地方のメーカーや生産者のEC事業部として、自社ECの立ち上げから運営まで伴走しています。

LINEで相談するYouTubeX

あわせて読みたい