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ECサイトの購入率とは?業界別の平均・購入率を上げる方法など徹底解説!

ECサイトの購入率とは?各EC業界の平均購入率は?と気になっていませんか。

結論、ECサイトの購入率とは、サイト訪問者のうち、実際に商品を購入した人の割合のこと。

計算式でいうと『購入率(%)=(購入者数 ÷ 訪問者数)×100』で表すことが可能です。

またECサイト全体の平均購入率は、1~2%程度。この購入率を上げていくことによって、ECサイトの売上を拡大させることができますが、具体的にどうすればいいの?という人も多いのではないでしょうか。

そのためこの記事では、ECサイトの購入率についての基本的な説明から、購入率をあげる方法までを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

執筆者

佐藤美樹

アートトレーディング株式会社の専属WEBライター。
ECサイト運営では、SEOやSEM、SNSマーケティングの導入・運用を担当。現在はECサイト運営に関する記事の執筆を行う。

監修者

アートトレーディング株式会社代表取締役。
2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。累計150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。

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ECサイトの購入率とは?

購入率とは、サイトの訪問者のうちどれだけが実際に商品を購入したかを示す割合のこと。

そのECサイトがどれほど効果的に商品を販売しているかを示すことができます。

購入率の計算方法

ECサイトの購入率は、以下のようなステップで計算します。

まず、特定の期間(例えば一日、一週間、一ヶ月など)にサイトを訪れた訪問者の総数【訪問者数】を調べます。

次に、その同じ期間中にサイトから何かを購入したユーザーの総数【購入者数】を調べます。

購入率は、購入者数を訪問者数で割り、その結果に100を掛けてパーセンテージにしたものです。

つまり、購入率(%)=(購入者数 ÷ 訪問者数)×100という式で計算します。

例えば、ある日の訪問者数が1,000人で、そのうち50人が何かを購入した場合、その日の購入率は(50 ÷ 1,000)×100=5%です。これは、訪問者のうち5人に1人が商品を購入していることを示しています。

EC運営において購入率は売り上げを左右させる重要な指標

購入率はECサイトのパフォーマンスを測る重要な指標であり、サイトの売上に直結する重要な指標だと言えるでしょう。それではなぜ購入率が重要な指標なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

◆ECサイト売上の方程式とは?

ECサイトの購入率が、売り上げに大きく影響する重要な指標であることを説明するために、まずは”ECサイト売上の方程式”を紹介していきましょう。

ECサイト売上の方程式では、ある期間におけるECサイトの売上を予測したり、さまざまな戦略や改善措置が売上にどのような影響を与えるかを評価することが可能です。

そしてECサイト売上の方程式を計算するために、以下3つの指標を算出しておく必要があるということを覚えておきましょう。

訪問者数
ECサイトに訪れるユーザーの数です。これが増えれば増えるほど、商品やサービスを購入する可能性のある人々の数が増えます。

購入率
訪問者のうち、実際に商品を購入するユーザーの割合を指します。これは通常パーセンテージで表され、購入者数を訪問者数で割り、その結果に100をかけて求めます。

平均注文価格
一つの注文で平均してどれくらいの金額が消費されるかを示します。これは、総売上を総注文数で割ることで計算されます。

これらの要素を元に、ECサイトの売上を計算する基本的な方程式は以下の通り。

売上 = 訪問者数 × 購入率 × 平均注文価格

このようにそれぞれの要素に数字を当てはめることで、ECサイトの売上を予測したり、さまざまな戦略の効果を確認することが可能です。

それでは話を戻して、なぜ購入率が売り上げに大きく影響する指標なのか、以下で解説していきます。

◆購入率の改善は売上拡大に大きく影響する

購入率はECサイトの売上に直接影響を与える重要な指標です。

なぜなら、この数値が高ければ高いほど、同じ訪問者数でも売上が増えるから。

具体的に言うと、ECサイトの売上の方程式である「売上 = 訪問者数 × 購入率 × 平均注文価格」を考えると、購入率の重要性がより具体的に理解できます。

この方程式では、売上を高めるために「訪問者数を増やす」、「購入率を上げる」、または「平均注文価格を上げる」この3つの要素のいずれか、またはすべての改善が必要です。

しかし、訪問者数や平均注文価格を増やすにはそれなりの投資や時間が必要で、結果は必ずしも保証されません。一方で、購入率の向上はサイトのユーザビリティの改善や商品のプレゼンテーションの強化、価格の調整など、より直接的なアプローチで改善を図ることができます。

つまり、購入率は売上向上に向けた戦略の中で最も直接的に取り組める要素であり、その改善はサイトの売上に直接的なポジティブな影響をもたらす可能性があるということ。それゆえに、購入率はECサイトの売上に直結する重要な指標とされています。

ECサイトの平均購入率とは?

結論、ECサイト全体の平均購入率は、1~2%程度と言われています。

しかし取り扱う商品のジャンルによって平均購入率は異なるもの。

そのため、ここではECサイトのジャンル別にそれぞれの平均購入率を紹介していきます。

・ファッション、アクセサリー
・食品
・家電
・ベビー・チャイルド用品
・ペット用品

それでは見ていきましょう。

ファッション・アクセサリー

まずファッションやアクセサリー分野の平均購入率は、以下になります。

年月 購入率
2022/04 1.52%
2022/05 1.58%
2022/06 1.64%
2022/07 1.76%
2022/08 1.53%
2022/09 1.58%
2022/10 1.77%
2022/11 2.20%
2022/12 2.24%
2023/01 1.70%
2023/02 1.53%
2023/03 1.47%
2023/04 1.42%

※参照:Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

上記表を確認すると、ファッション・アクセサリーのジャンルは年間を通して1.4~2.2%程度の購入率ということがわかります。

特に秋から冬にかけての季節は、購入率が他の季節よりも高くなる傾向があると言えるでしょう。

食品

食品ジャンルのEC通販の購入率は、以下になります。

年月 購入率
2022/04 1.26%
2022/05 1.32%
2022/06 1.63%
2022/07 1.28%
2022/08 1.18%
2022/09 1.35%
2022/10 1.39%
2022/11 2.01%
2022/12 2.32%
2023/01 1.37%
2023/02 1.34%
2023/03 1.16%
2023/04 1.12%

※参照:Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

食品業界も全体を通して1.1~2.3%の購入率という結果になりました。

またECサイトからお歳暮を贈るお客さんも多く、11月~12月の購入率が他の季節よりも断トツ高いということがわかります。

家電

家電を販売するECサイトの購入率は、以下になります。

年月 購入率
2022/04 2.77%
2022/05 2.90%
2022/06 2.72%
2022/07 3.08%
2022/08 2.35%
2022/09 2.49%
2022/10 2.78%
2022/11 3.00%
2022/12 2.56%
2023/01 2.41%
2023/02 2.47%
2023/03 2.78%
2023/04 2.93%

※参照:Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

上記のように家電製品のECサイトの購入率は、2.35~3.08%程度になります。

家電製品のECサイトは、これまで紹介してきたファッションや食品などのECサイトよりも購入率が高いという結果になりました。

ベビー・チャイルド用品

ベビー・チャイルド用品を取り扱っているECサイトの購入率は、以下になります。

年月 購入率
2022/04 0.72%
2022/05 0.80%
2022/06 0.83%
2022/07 0.91%
2022/08 0.75%
2022/09 1.08%
2022/10 1.06%
2022/11 1.43%
2022/12 1.46%
2023/01 1.00%
2023/02 0.83%
2023/03 0.87%
2023/04 0.86%

※参照:Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

ベビー・チャイルド商品を取り扱うECサイトの購入率は、0.72~1.46%です。

ベビー・チャイルドジャンルは、他のジャンルと比較して購入率がやや低い傾向にあるということを頭に入れておきましょう。

ペット用品

ペット用品を取り扱っているECサイトの購入率は、以下になります。

年月 購入率
2022/04 1.39%
2022/05 1.46%
2022/06 1.47%
2022/07 1.46%
2022/08 1.42%
2022/09 1.38%
2022/10 1.86%
2022/11 2.20%
2022/12 2.27%
2023/01 1.75%
2023/02 1.98%
2023/03 2.05%
2023/04 1.95%

※参照:Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

ペット用品のECサイトの購入率は、1.38~2.27%程度になります。

特に年末など冬の季節に購入率が高まるということを頭に入れておきましょう。


ECサイトの購入率が低い原因

ECサイトの購入率が低い原因として、以下5つのことが挙げられます。

・サイトの使い勝手が悪い
・商品の情報量が少ない
・商品価格や送料が高い
・サイトの信頼性が低い
・需要のある商品が少ない

それぞれ見ていきましょう。

サイトの使い勝手が悪い

ECサイトの購入率が低い原因として、サイトの使い勝手が悪いということが挙げられます。

なぜならECサイトの使い勝手が悪いと、商品を探し購入するまでのプロセスが複雑になり、途中で購入をあきらめてしまうユーザーが現れるからです。

それでは具体的にどんなサイトがユーザーにとって使い勝手が悪いと言えるのでしょうか?

まず、使い勝手が悪いと感じる一つ目の要素は、ナビゲーションの複雑さです。サイト内での商品検索やカテゴリー別による探索が簡単でない場合、ユーザーは求めている商品を見つけるのに苦労してしまいます。

次に、ページのロード時間も重要な要素です。サイトのページが遅く表示される場合、それはユーザーの満足度を大きく低下させます。

また、サイトのデザインやレイアウトも大きな影響を及ぼすことを頭に入れておいてください。難解なデザインや不視認性の高いフォント、色使いなどはユーザーを混乱させ、情報を探すのを困難にします。反対に簡潔で視覚的に魅力的なデザインは、ユーザーが長時間サイトに滞在し、商品を購入する確率が高くなると言えるでしょう。

以上のように、使い勝手の悪いサイトはユーザーが商品を購入するのに不便で、購入意欲を低下させてしまいます。反対に、ユーザーフレンドリーでシンプルなデザインと操作性を持つサイトは、購入率を向上させることができるでしょう。

商品の情報量が少ない

ECサイトの購入率が悪い要因の1つとして「商品の情報量が少ない」ということも挙げられます。

これは、ユーザーが購入決定をするために必要な情報が不足しているため、購入に踏み切るのをためらう可能性があるからです。

まず、ECサイトの特性上、消費者は商品の実物を触ったり見たりすることができず、商品の質感、色、サイズ感などを確認することが難しいです。そのため、サイト内での商品の詳細な説明が不足していると、消費者は商品が自分の希望にあうのかどうか判断できず、購入をためらう可能性があるのです。

また、商品の情報量が少ないという問題は、商品の比較が難しくなるということも頭に入れておきましょう。消費者は多くの場合、同じカテゴリーの複数の商品を比較して、最終的に購入決定します。商品の詳細情報が不足していると、消費者は各商品の違いや特性を知ることができず、自分が一番欲しい商品を選ぶのが困難になるでしょう。

商品価格や送料が高い

ECサイトの購入率が低くなる原因として、商品価格や送料が高いということも挙げられます。

まず消費者は、商品の価格が高いと品質に対する期待が高まります。もし商品の説明やレビュー等でこれを裏付けるものでない場合、消費者は購入をためらうかもしれません。

また送料が高いと全体のコストが増加し、それにより商品が過剰に高価に感じられる可能性があります。特に、他のサイトでは送料が無料あるいは安価である場合、より安い送料を提供するサイトに移る可能性が高いと言えるでしょう。

そのため「商品価格や送料が高い」という問題は、ECサイトの購入率を低下させる重要な要素となり得ます。これを解決するためには、適正な価格設定、送料の見直し、またはコストを抑えつつ価値を提供する他の方法を探ることが重要です。

サイトの信頼性が低い

ECサイトの信頼性が低いという状況も、サイトの購入率を下げる要因の1つです。

まず、サイトのセキュリティが不十分であれば、消費者は個人情報の漏洩やクレジットカード詐欺などのリスクを感じ、購入に踏み切ることをためらう可能性があります。特に金銭的な取引を伴うECサイトでは、安全な情報処理や取引の保証がなければ、消費者は購入を避ける傾向にあるでしょう。

また商品のレビューや評価がないサイトもユーザーからの信頼を獲得しづらいと言えます。逆に他の顧客が商品やサービスに対して肯定的な口コミを記載しているECサイトは、新しいユーザーにも信頼され、購入される可能性が高くなるでしょう。

需要のある商品が少ない

消費者からの需要がない商品ばかり販売しているECサイトは、購入率が低くなってしまう可能性が高いです。

まず、消費者がサイトを訪れる理由として、特定の商品やサービスを求める需要があるということが挙げられます。

もし消費者が求めている商品がサイト上に存在しない場合、消費者は他のサイトへ離脱してしまうので、結果的に購入率は低下します。

また、消費者の需要は時間と共に変化するため、その変化に合わせて商品ラインナップを更新することも重要です。例えば、季節による需要の変化や、流行やトレンドによる需要の変化に対応できないサイトは、消費者が求めている商品を提供できず、結果的に購入率が低下する可能性があるといえるでしょう。

さらに、商品のバリエーションが少ない場合も同様の問題が生じます。消費者は自分に最適な商品を見つけるために、色、サイズ、形状、機能など、様々な観点から商品を比較します。商品の選択肢が少ないと、消費者の具体的な需要を満たすのが難しく、購入に至らない可能性が高まります。

以上のように、「需要のある商品が少ない」という問題は、ECサイトの購入率を大きく影響します。これを解決するためには、マーケットのトレンドを追いかけ、消費者の需要を理解し、その需要を満たす商品を適時に提供することが重要です。また、商品のバリエーションを増やし、多様な消費者の需要に対応できるようにすることも効果的です。


ECサイトの購入率を上げる方法

ここではECサイトの購入率を上げる方法を6つ紹介していきます。

▼ECサイトの購入率を上げる方法
・使いやすいサイト設計を行う
・商品ページを充実させる
・購入フォームを簡素化する
・適切な料金設定を行う
・サイトへの信頼を構築する
・ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行う

それぞれ見ていきましょう。

使いやすいサイト設計を行う

ECサイトの購入率を上げるためには、まず「使いやすいサイト設計を行う」ことが大切です。

具体的には「直感的なナビゲーションを設置」「スマホの最適化を行う」「ページの読み込み速度を上げる」といったことを率先して行うようにしてください。以下では、それぞれのやり方について詳しく解説していきます。

◆直感的なナビゲーションを設置

ECサイトの購入率を上げるために、サイトには直感的なナビゲーションを設置するようにしましょう。

例えばユニクロのウェブサイトでは、ナビゲーションバーには具体的な商品カテゴリーが表示されています。

メンズ、ウィメンズ、キッズといった基本的な分類から、トップス、ボトムス、アウターといったより詳細なアイテムに至るまで、非常に具体的で明瞭なカテゴリー分けがされています。

▼ユニクロECサイトナビゲーション

また、ユニクロのECサイトでは商品検索のための検索バーも提供しています。

▼ユニクロECサイト検索バー

この検索バーはサイトの上部に表示され、消費者はいつでも具体的な商品を検索することができます。検索結果は適切にフィルタリングやソートが可能で、消費者は自分の欲しい商品をより効率的に探すことが可能です。

◆スマホ最適化を行う

ECサイトの購入率を上げるために、サイトのスマホ最適化を行うということも重要です。

サイトをスマホ最適化させるときは、まず最初に、サイトのデザインを見直しましょう。

スマートフォンの画面はPCに比べて小さいため、視認性を保つためにフォントサイズやボタンの大きさ、色使いを調整し、レイアウトはシンプルで直感的になるようにします。また、画面の横スクロールが必要ないようにコンテンツは画面幅に収まるように調整します。

次に、操作性の改善に取り組みます。スマートフォンはタッチスクリーンで操作するため、クリックよりもタッチに適した設計にすることが重要です。例えば、ボタンやリンクは指で簡単にタッチできるサイズと間隔にします。

また、フォーム入力もスマートフォンに適した形にすることが求められます。選択式のメニューやチェックボックスを多用し、手入力を極力減らすようにしましょう。

以上のようなスマホ最適化のポイントを押さえつつ、ユーザーの使いやすさを常に考えることで、スマートフォンからの購入率を向上させることができるでしょう。

◆ページの読み込み速度を上げる

ECサイトの購入率を上げるためには、ページの読み込み速度を上げることが非常に重要です。それはユーザー体験に直結し、サイトの速度が遅いとユーザーがサイトを離れる可能性が高くなるからです。

ページの読み込み速度を上げるためには、まず、画像やビデオなどのメディアファイルの最適化が必要です。

画像については、適切なフォーマットを選び、不必要に大きな画像はリサイズや圧縮を行います。ビデオも同様に、必要な品質とサイズで表示できるように調整しましょう。

次に、ウェブページのコードを最適化することも重要です。不要なスクリプト、CSS、HTMLタグを削除したり、外部スクリプトやスタイルシートを非同期に読み込む設定をすることで、ページの読み込み時間を短縮することができます。

また、キャッシングを利用することも有効です。キャッシングを設定すると、ユーザーがページを再訪問したときにブラウザがキャッシュから情報を読み込むことができ、これによってページのロード時間を大幅に短縮することができますよ。

商品ページを充実させる

ECサイトの購入率を上げるためには、商品ページを充実させるということも大切です。

具体的には「高品質な商品画像を掲載する」「詳細な商品説明文を掲載する」などです。それぞれ具体的に見ていきましょう。

◆高品質な商品画像を掲載する

ECサイトの購入率を上げるために「高品質な商品画像を掲載する」ということが大切です。

というのも、ECサイトでは実際に商品を手に取って見ることができないため、商品画像の質は購買意欲を刺激し、購入に至る重要な要素となるから。

高品質な商品画像を掲載するにはまず、商品を鮮明に、正確に、魅力的に描写するための撮影が必要です。照明、角度、背景など、細部にまで気を配り、商品の特徴を際立たせましょう。

また、商品の異なる視点からの画像を提供することで、ユーザーは商品の全体像をより理解することができます。例えば以下のサイトのように、洋服の商品写真であれば、身長別に異なる服の丈間なども写真で掲載すると良いでしょう。


※参照:fifth

◆詳細な商品説明文を掲載する

ECサイトの購入率を上げるためには、詳細な商品説明文を掲載するということも大切です。

まず商品説明文は、製品の特性、機能、サイズ、材質、色など、購入者が知りたいと思うすべての詳細をカバーするように記載しましょう。これにより、購入者は商品が自身のニーズや期待に合致するかを明確に判断することが可能です。

次に、商品説明文は読みやすさと理解しやすさにも配慮しましょう。分かりやすい言葉を用い、短く明瞭な文や情報をパラグラフや項目ごとに整理し、視覚的にも見やすい方法で掲載するのがベストです。

また商品の利点やメリットを訴求し、ユーザーが商品を購入する動機を提供するのも大切です。さらにメリットだけではなく、商品の欠点までを適切に説明することでユーザーからの信頼を獲得することができるでしょう。

購入フォームを簡素化する

ECサイトの購入率を上げる方法として、購入フォームを簡素化するという方法があります。

具体的には「フォームの入力内容は最低限にする」「エラーメッセージを表示させる」「会員登録をしなくても購入できるようにする」などです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

◆入力内容は最低限にする

ECサイトの購入率を上げるために、フォームの入力内容は最低限にするようにしましょう。

というのも、購入フォームに多くの情報の記載を求めてしまうと、顧客が入力するのを煩わしく感じてしまい商品を購入せずサイトを離脱してしまう可能性があるから。

一般的なECサイトの購入フォームでは、顧客の氏名、メールアドレス、住所、そしてクレジットカード情報などが最低限必要です。そのためこれ以外の情報は、購入フォームの入力欄に掲載しないほうが良いでしょう。

例えば、あるフィットネス製品のECサイトであれば、身長や体重の情報が製品のサイズを決めるために必要かもしれません。しかし、その情報は購入フォームで求めるのではなく、製品選択の段階で顧客がわかるように掲載しておくのがベストでしょう。それにより、購入フォーム自体は最低限の情報だけで完結でき、購入プロセスをスムーズに進めることができます。

◆エラーメッセージを表示させる

ECサイトの購入率を上げるために、購入フォームにエラーメッセージを表示させるのも効果的です。

購入フォームのエラーメッセージとは、ユーザーが入力した情報に誤りがあった場合にその旨を明確に伝え、そしてどのように修正すればよいかを示すメッセージのこと。

エラーメッセージが明確で具体的であればあるほど、ユーザーは迅速かつ効果的に修正を行い、購入プロセスをスムーズに進めることができます。

具体的な例を挙げると、クレジットカード番号の入力欄で、ユーザーが番号を間違って入力したとしましょう。その場合、ただ「入力エラー」とだけ表示するのではなく、「クレジットカード番号が正しくありません。再度確認して入力してください」という具体的なエラーメッセージを表示することが理想的です。

また、エラーメッセージの表示位置も重要です。ユーザーが入力ミスをした場所のすぐ近くにエラーメッセージを表示することで、ユーザーがエラーの原因を容易に見つけることができるでしょう。(もしエラーメッセージをフォーム全体の下部にまとめて表示させる場合、ユーザーがどの項目でミスがあったのかを探す手間が生じ、それによって購入プロセスが中断される可能性があります)

これらの方法を組み合わせることで、ユーザーは入力ミスを素早く修正し、購入プロセスを円滑に進めることができます。その結果、ECサイトの購入率を向上させることができるでしょう。

◆会員登録しなくても購入できるようにする

ECサイトの購入率を上げるために、会員登録しなくても商品を購入できるようにするということも大切です。

というのも、商品を購入する際に会員登録を求めることで、登録プロセス自体が煩わしく購入をあきらめてしまうユーザーが出てくるから。
特にパスワードの設定やメールアドレスの確認など、会員登録には時間と労力が必要となる場合があります。特に一度きりの購入を考えている顧客や、急いで商品を購入したいと考えている顧客の購入意欲を損なう可能性があるのです。

しかし、会員登録をしてもらうことで、顧客との長期的な関係を築くことができ、リピート購入やメールマーケティングなどの機会も生まれるという考え方もあるでしょう。

そこで、おすすめするアプローチは、「ゲストとして購入」を選択した顧客に対して、購入後にメールで追って会員登録を促すことです。これにより、顧客は無駄な時間を使わずに購入を進めることができ、一方でサイト側は長期的な顧客関係の構築の機会を手に入れることができるでしょう。

適切な料金設定を行う

ECサイトの購入率を上げるためには、適切な料金設定を行うことが大切です。

それでは具体的にどのようにして商品の適切な料金設定を行えば良いのでしょうか?次から詳しく解説していきます。

◆商品にかかるコストを把握する

商品に適切な料金設定を行うためには、まず商品の製造コスト、流通コスト、マーケティングコストなど、商品にかかる全てのコストを詳細に計算しましょう。

その結果を基に、利益を上乗せした価格を設定します。しかし、この価格が市場に受け入れられるかどうかは、他の要素も考慮に入れる必要があります。続いてみていきましょう。

◆ターゲット顧客の価値観を理解する

次に「ターゲット顧客の価値観を理解する」ことで、商品により適切な料金を設定することができるでしょう。

具体的には、ターゲット顧客の年齢、性別、所得、教育レベル、趣味、ライフスタイル、購買動機などの情報を収集することで、顧客がどのような価値観を持っているのか、また何を重視して商品を選ぶのかを理解しましょう。

例えば、ある種の高級品を購入するターゲット顧客は、価格よりも品質やブランドのプレステージを重視することがあります。このような顧客に対しては、高品質な素材や優れたデザインを強調し、その価値を反映した料金設定を行います。こうすることで顧客の商品に対して期待する価値と価格が一致し、購入率をアップさせることができるでしょう。

◆商品の競合調査を行う

さらに、「商品の競合調査を行う」ことで、自社の商品が市場でどのように位置づけられているかを理解することができます。

同じカテゴリの商品を販売している他社の価格を調査し、自社の商品価格が適切かどうかを評価します。もし競合他社の商品価格よりも高すぎる場合、顧客は他社に流れてしまう可能性があります。逆に、価格が低すぎると、利益率が下がるだけでなく、顧客から商品の質を疑われるリスクもあるということを覚えておきましょう。

サイトへの信頼を構築する

ECサイトの購入率をアップさせるためには、サイトへの信頼を構築することが大切です。

具体的には「購入者に口コミを記載してもらう」「高品質な商品やサービスを提供する」「安全な支払方法を提供する」「カスタマーサポートを強化する」といったことを実践してみましょう。詳しい方法を以下で解説していきます。

◆購入者に口コミを記載してもらう

ECサイトの信頼を構築し、購入率を上げるためには、「購入者に口コミを記載してもらう」ことが大切です。

まず口コミを増やすために、商品を購入した顧客にメールでフィードバックを求めましょう。

しかし、ただ単にフィードバックを求めるだけで答えてくれる顧客は少数なので、口コミを投稿してくれた方に特典プレゼントといった施策を打つのがおすすめです。

特典プレゼントには、割引、ポイント、次回購入時のクーポンなどを用意することで、お客様の再来店を促進することもできますよ。

◆高品質な商品やサービスを提供する

ECサイトの信頼を構築し、購入率をアップさせるためには高品質な商品やサービスを提供するということにも注力しましょう。

高品質な商品を提供するためには、商品の調達や製造プロセス自体に注意を払うことが必要です。

製品の品質を確保するためには、信頼できるサプライヤーや製造業者とパートナーシップを結ぶことが必要でしょう。

また、定期的な品質チェックを行い、一貫した商品の品質を確保します。

商品のデザイン、耐久性、機能性など、顧客が最終的に満足する商品を作り出すためには、製品開発フェーズでユーザーフィードバックを反映させることも有効です。

◆安全な支払方法を提供する

ECサイトの信頼を構築するために、会計の際に安全な支払方法を提供するということも重要です。

そのためには、まず確実に利用者のプライバシーと財務情報を守る安全な決済システムを導入する必要があります。

またクレジットカードやデビットカードはもちろん、電子マネー、キャリア決済、銀行振込、代金引換など、さまざまな支払方法を提供することも考慮すべきです。その際、安全であることを明示するためウェブサイト上にセキュリティロゴを表示したり、支払いページで安全性についての説明を明示することも重要でしょう。

◆カスタマーサポートを強化する

ECサイトの信頼を構築するために、カスタマーサポートを強化するのもおすすめです。

カスタマーサポートを強化する一つの手段は、多様なコミュニケーションチャネルを提供することです。一部の顧客は電話でのサポートを好みますが、他の人々は電子メール、チャット、ソーシャルメディア、または自己サービスのFAQページを通じたサポートを好むかもしれません。顧客が最も快適に感じる方法での問い合わせを可能にすることで、顧客の満足度を高め、サイトの信頼性を強化できます。

また、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ適切に対応できるように、スタッフに商品知識と対人スキルの両方を身につけさせることが必要です。カスタマーサポートが顧客の問題を解決し、適切なアドバイスを提供できるようになることで、顧客のサイトへの信頼も向上するでしょう。

ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行う

ECサイトの購入率を上げるためにユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行うことも大切です。

例えば「レコメンド機能の活用」「パーソナライズされたメールマーケティング」「リターゲティング広告の出稿」などを行ってみましょう。以下で詳しく解説していきます。

◆レコメンド機能の活用

ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行うために、ECサイトのレコメンド機能を活用しましょう。

レコメンド機能とは、ユーザーが見ている商品ページに個々顧客の関心や行動に合わせた商品やサービスを提示できる機能のこと。この機能を設置することで、商品購入後のアップセルやクロスセルを促進させることが可能です。

自社ECサイトの構築にASPカートシステムを利用している場合は、プラス料金を支払ったり、別途アプリをインストールすることで、この機能を搭載させることができますよ。

◆パーソナライズされたメールマーケティング

ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行うためのアクションとして、パーソナライズされたメールマーケティングを行うのもおすすめです。

まずはじめに、各顧客の年齢、性別、居住地、彼らがどの商品を見て、どの商品をカートに入れて、どの商品を購入したか、また購入までにどのくらいの時間がかかったかなどのデータを集めるようにしましょう。

次に、この収集したデータに基づいて、各顧客に合わせたメールコンテンツを作成します。例えば、顧客が特定の商品をカートに入れていてまだ購入していなければ、その商品の割引情報や再入荷情報を伝えるメールを送りましょう。また、顧客が過去に購入した商品に関連する新商品が入荷した場合、その情報を先に知らせるメールを送ることも可能です。

さらに、ターゲティングしたメールマーケティングでは、タイミングも重要な要素となります。商品の再入荷情報やセール情報を顧客が必要とするタイミングで届けることで、より効果的な結果を得ることが可能です。

最後に、メールマーケティングの効果を評価し、必要に応じて戦略を微調整することも大切です。送ったメールの開封率やクリック率、購入に至った率などを分析し、どのような内容やタイミングが最も効果的だったかを理解することで、次回のメールマーケティングの戦略に反映させると良いでしょう。

◆リターゲティング広告の出稿

ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行いサイトの購入率を上げるためには、リターゲティング広告の出稿もおすすめです。

リターゲティング広告とは、訪問者が一度あなたのECサイトを訪れた後、他のウェブサイトを閲覧していても、あなたの商品の広告を表示させることができるマーケティング手法です。

リターゲティング広告を行うには、まず広告プラットフォーム(Google AdsやFacebook Adsなど)にアカウントを作成し、リターゲティングタグ(トラッキングコード)をウェブサイトに設定する必要があります。

次に、リターゲティング広告のターゲットとなるユーザーを定義します。(例えば、特定の商品ページを訪れたユーザーや、ショッピングカートに商品を追加したが購入しなかったユーザーなどをターゲットにすることができます。)

そして、ターゲットに合わせて広告コンテンツを作成します。ユーザーが関心を持った商品や、ユーザーの行動に基づいたメッセージを広告に反映させることで、ユーザーの関心を引きつけ、サイトへの再訪を促しましょう。

さらに、広告の配信タイミングや頻度も重要な要素です。一般的には、ユーザーがサイトを訪れてすぐにリターゲティング広告を表示すると、広告効果が高まるとされています。しかし、広告の表示頻度が高すぎると、ユーザーにとって迷惑な存在となりかねないため、適切なバランスを保つことが必要です。


まとめ

ECサイトの購入率とは、サイト訪問者のうち、実際に商品を購入した人の割合でのことです。

ECサイト全体の平均購入率は、1~2%が相場。

この購入率を上げるためには、以下の方法を試してみるのがおすすめです。

・使いやすいサイト設計を行う
・商品ページを充実させる
・購入フォームを簡素化する
・適切な料金設定を行う
・サイトへの信頼を構築する
・ユーザー個々の関心や行動に合わせた訴求を行う

是非お試しください。

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