FBA(フルフィルメントby Amazon)とは?利用する際の手数料・保管料から解約するときの注意点までご紹介!
ECサイト運営に関して、その業務内容は多岐に渡ります。
そのため、一部の業務を外部委託をする企業も少なくありません。
この記事ではAmazonが展開する、注文から発送業務までを代行するフルフィルメントサービスについてご紹介致します。
目次
FBA(フルフィルメントby Amazon)とは?
FBA(フルフィルメントby Amazon)とは、大手ECモールのAmazonが展開するフルフィルメントサービスです。
Amazonの出品サービスに登録することにより、利用が可能になります。
FBA(フルフィルメントby Amazon)はAmazonに出店した際に、自社倉庫で商品を保管して注文処理、配送、配送後のカスタマイズサービスまでを代行します。
その知名度と実績から豊富なカスタマイズサービスのノウハウを蓄積し、イレギュラーなトラブルにも対応します。
FBA(フルフィルメントby Amazon)を導入するメリット
Amazonが2018年7月に行ったFBA(フルフィルメントby Amazon)を利用する販売事業者を対象とした調査では、無回答を除く75.5%の販売業者から「FBAを利用開始後、利用前と比較して売り上げが向上した」との結果が出ました。
では、何故FBA(フルフィルメントby Amazon)を導入した多くの企業が売り上げを伸ばすことができたのでしょうか。
FBA(フルフィルメントby Amazon)のメリット①業務を大幅に軽減する
FBA(フルフィルメントby Amazon)は商品の保管から注文処理、配送、カスタマーサービスまでの業務を代行します。
その分、空いた時間や人手をマーケティングや商品開発といった重要度の高い業務に割くことが可能になります。
購入者からの問い合わせや返品にもAmazonが対応するため、自社で行わなければならなかった業務を大幅に軽減できます。
FBA(フルフィルメントby Amazon)のメリット②簡単に始めることができる
FBA(フルフィルメントby Amazon)は少ない資金でも簡単に始めることができます。
また、料金体系は、配送手数料+保管料となっているため、サービスを利用した分のみを支払います。
運営コストがあまり掛からないのもFBA(フルフィルメントby Amazon)の大きな特徴です。
FBA(フルフィルメントby Amazon)のメリット③Amazonプライム対象商品になる
FBA(フルフィルメントby Amazon)を利用すれば、自社商品がAmazonプライム対象商品になります。
そのため、購入者はお急ぎ便やお届け日時指定便などのサービスを無料で利用できるようになります。
また、商品が表示される際に、プライムマークが表示されるようになり、顧客の購買意欲を向上させます。
そのため、ショッピングカートボックスを獲得しやすくなり、売り上げ向上にも繋がります。
FBA(フルフィルメントby Amazon)のメリット④24時間365日いつでも対応してる
FBA(フルフィルメントby Amazon)は24時間365日稼働しているため、年中無休で商品の対応を可能にします。
そのため、GWやお盆に加え、年末年始も休まずに注文販売を行うことができます。
FBA(フルフィルメントby Amazon)に納品する際の手数料や保管料
FBA配送代行手数料とは
FBA配送代行手数料は、1点あたりの注文商品のピッキング・梱包・配送・カスタマーサービス・返品対応を含む総合的な手数料です。
この料金は、商品のサイズ区分(寸法・重量)と価格(1,000円を超えるかどうか)によって変動します。
また、表示料金にはすべて10%の消費税が含まれています。
サイズ区分ごとの配送代行手数料
FBAでは、商品サイズに応じて「小型」「標準」「大型」「特大型」の4区分が設定されています。
それぞれの区分には「寸法」「重量」「価格帯(1,000円超/1,000円以下)」に応じた手数料が定められています。
- 小型(25cm × 18cm × 2cm以下、250g以下)
1,000円超:288円 / 1,000円以下:222円 - 標準(35cm~100cm、最大9kgまで)
サイズ・重量ごとに細分化され、最小318円~最大532円(1,000円超の場合)。1,000円以下では252円~466円の範囲です。
- 大型(60cm~200cm、最大40kgまで)
サイズが大きくなるにつれ料金が上昇し、589円~1,756円(1,000円超)、
1,000円以下では523円~1,690円です。 - 特大型(200cm~260cm、最大50kgまで)
最も高額帯となり、2,755円~5,625円(1,000円超)、
1,000円以下では2,689円~5,559円。
これらの手数料は梱包後の商品の寸法(長さ+幅+高さ)と重量で決まるため、
軽くても大きい商品は大型区分に入る可能性があります。
FBA在庫保管手数料とは
在庫保管手数料は、Amazonフルフィルメントセンター内で保管している在庫スペースの使用量(cm³)と保管日数に基づいて計算されます。
カテゴリー(一般商品/服・ファッション小物系)とシーズン(1〜9月/10〜12月)で単価が異なります。
一般カテゴリー(服・ファッション・シューズ・バッグを除く)
| 期間 | 小型・標準サイズ | 大型・特大型サイズ |
|---|---|---|
| 1月〜9月 | 5.676円 × [商品サイズ(cm³) ÷ (10×10×10)] × [保管日数] ÷ [当月日数] | 3.278円 × 同式 |
| 10月〜12月 | 10.087円 × [商品サイズ(cm³) ÷ (10×10×10)] × [保管日数] ÷ [当月日数] | 6.984円 × 同式 |
繁忙期(10〜12月)は在庫圧迫を防ぐため、単価が約2倍に上がります。
在庫を多く保有するセラーはこの期間のコスト増に注意が必要です。
服&ファッション小物・シューズ&バッグカテゴリー
| 期間 | 小型・標準サイズ | 大型・特大型サイズ |
|---|---|---|
| 1月〜9月 | 3.10円 × [商品サイズ(cm³) ÷ (10×10×10)] × [保管日数] ÷ [当月日数] | 3.10円 × 同式 |
| 10月〜12月 | 5.50円 × [商品サイズ(cm³) ÷ (10×10×10)] × [保管日数] ÷ [当月日数] | 5.50円 × 同式 |
このカテゴリーは季節変動が小さく、他のカテゴリよりも比較的保管コストが低めに設定されています。
長期在庫保管手数料に注意
フルフィルメントセンターでの保管期間が365日を超えた在庫には、 別途「長期在庫保管手数料」が加算されます。
これは滞留在庫を減らすための追加課金であり、在庫回転率の悪化を防ぐ管理が重要です。
小型軽量・危険物商品などの追加オプション
FBAには、上記以外にも以下のような特別プラン・制限商品向けオプションがあります。
- 小型軽量商品プログラム(より安価な配送代行手数料が設定)
- FBA危険物プログラム(取扱い条件に応じた別料金)
- FBAパートナーキャリア/FBA納品代行オプションなど
これらを活用することで、商品の特性に合わせてコスト最適化が可能です。
参照:フルフィルメントby Amazon(FBA)‐料金プラン
FBA(フルフィルメントby Amazon)は料金シュミレーターで見積を立てることが可能
FBA(フルフィルメントby Amazon)は利用を検討している商品について、掛かるコストを簡単に試算するシュミレーションサービスを無料で行っています。
誰でも簡単に梱包、出荷、配送などの費用を入力することでFBA(フルフィルメントby Amazon)を利用した場合とそうでない場合を比較することが可能です。
FBA(フルフィルメントby Amazon)の購入者情報追跡機能を利用する際の注意点
FBA(フルフィルメントby Amazon)を利用する際は、個人情報保護の観点から購入者情報の追跡はできません。
そのため、顧客との間にトラブルが生じた場合、直接対応することはできないため、カスタマーセンターに対応を完全に任せる必要があります。
FBA(フルフィルメントby Amazon)を解約する際の注意点
FBA(フルフィルメントby Amazon)を解約する場合、まずは倉庫内の商品を返送もしくは廃棄する必要があります。
もし、倉庫に商品を残してしまえば、保管料を払い続けなければなりません。
倉庫内の商品の一掃が終了したら、アカウントを解約すれば作業は完了です。
その際に、振込先の銀行口座の管理についても注意が必要です。
特にAmazonアカウントの名義人が死亡している場合は注意が必要です。
もし、登録をしている銀行口座がその死亡者名義の場合、預金を引き出すことができなくなります。
解約後も未入金の売り上げが振り込まれることもあるので、解約前にもう一度銀行口座の名義人に関して確認し、必要に応じて対応する必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事ではFBA(フルフィルメントby Amazon)についてご紹介致しました。
大手ECサイトAmazonが展開するフルフィルメントサービスFBA(フルフィルメントby Amazon)を利用すれば、多岐にわたるECサイトの業務を大幅に削減でき、売り上げ向上も期待できるでしょう。
また、細かな手数料や保管料が発生する点や解約をする際は余計な経費やトラブルが発生してしまわないように注意が必要です。
この記事がFBA(フルフィルメントby Amazon)の利用を検討する際にお役に立てば幸いです。
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