【Shopifyでメルマガ】おすすめアプリ3選や導入方法、配信時のポイントも含めてご紹介！

監修者

藤井玲

アートトレーディング株式会社代表取締役。
2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。累計１５０社以上のサイト制作、運営経験を持つ。

ECの最新情報をYOUTUBEやXで発信しています。
ECを学んでいきたい人はリンクをクリック！

■髭男社長のYOUTUBEはこちら
■藤井玲のXはこちら
■藤井玲のプロフィール詳細はこちら

shopifyのメルマガとは？

Shopifyのメルマガ（Shopify Email）とは、Shopifyに蓄積された顧客データを活用しながら、商品紹介・セール告知・フォローメールなどを手軽に配信できるメールマーケティング機能です。

テンプレートを選んで編集するだけでデザイン性の高いメールが作れるため、専門知識がなくてもすぐに運用をスタートできます。ECにおける「再訪促進」「リピート購入」「関係構築」を担う重要なチャネルとして、多くのShopifyストアで活用されています。

加えて、Klaviyo や Omnisend などの専用アプリと連携することで、詳細なセグメント設定や複雑な自動シナリオ構築など、より高度なメールマーケティングも実現できます。

shopifyでメルマガ配信をするメリット

Shopifyでメルマガを運用するメリットは、顧客データとの自動連携、購入導線の最短化、テンプレートによる制作効率化、さらに低コストで始められる点など、多岐にわたります。

EC運営に必要な情報がすべてShopify内に集約されているため、他ツールよりもスピーディーに成果が出やすいのも大きな魅力です。

ここからは、Shopifyメルマガならではの強みをより具体的に見ていきます。

顧客データと連携しやすく精度の高い配信ができる

Shopifyでメルマガを配信する最大のメリットのひとつが、顧客データとスムーズに連携できる点です。

Shopifyには、顧客の基本情報だけでなく「購入履歴」「閲覧履歴」「カゴ落ち状況」など、EC運営に欠かせない行動データが蓄積されています。

メルマガはこれらのデータと自動的に紐づくため、特定商品を購入した顧客だけに関連商品の案内を送ったり、カゴに商品を残したまま離脱したユーザーへリマインドメールを送ったりと、精度の高いパーソナライズ配信が実現できます。結果として無駄な配信が減り、開封率やクリック率の向上、購入数増加につながる点が大きな魅力です。

Shopifyアプリとの連携で売上導線を最短化できる

Shopifyでメルマガを配信するメリットとして、Shopifyアプリとの連携により購入までの導線を大幅に短縮できる点が挙げられます。

商品レビューアプリやレコメンドアプリ、クーポン発行アプリなどと組み合わせることで、ユーザーがメール内からスムーズに商品ページへ遷移し、購入行動へ移りやすくなります。

メルマガ内に「商品ブロック」を挿入すれば、商品画像や価格が自動反映され、メールから数クリックで購入完了できる直感的な導線を構築可能です。

これにより離脱が減り、購買率が向上しやすくなります。

テンプレートとドラッグ＆ドロップで誰でも簡単に作成できる

Shopifyメールは、メルマガ初心者でも直感的に使える編集画面が特徴で、テンプレートを選んでブロックを配置するだけでデザイン性の高いメールを作成できます。

複雑なHTMLやデザインソフトを使う必要がなく、ブランドカラーやロゴを反映した統一感のあるメルマガをスピーディーに仕上げることが可能です。

これにより、制作工数や外注費を大幅に削減でき、内製運用でもクオリティの高い配信が実現します。

定期配信やキャンペーンメールも簡単に量産できるため、運用負荷が少ない点も大きな魅力です。

配信費用が安くスモールスタートしやすい

Shopifyメールは、月2,500通までは無料で利用できるという圧倒的なコストメリットがあります。

2,500通を超えた分もシンプルな従量課金制のため、リストの規模が小さい段階でも無理なく運用を始められます。

外部のメールマーケティングツールを導入する場合と比べ、固定費がほぼ発生しないため、「まずは低予算でメルマガを試したい」というEC事業者にも最適です。

コストを抑えながらテスト運用を行い、成果が出たタイミングで徐々に配信量を増やすなど、成長段階に合わせた柔軟な運用が可能になります。

自動配信（オートメーション）で売上アップにつなげられる

Shopifyでは、オートメーション機能を活用することで、新規登録者向けのウェルカムメール、カゴ落ちフォロー、購入後のサンクスメールやレビュー依頼などを自動化できます。

これにより、手動での配信作業が減るだけでなく、顧客の行動に応じた最適なタイミングでメッセージを届けられるため、購入率やリピート率の向上が期待できます。

特にカゴ落ちメールはCVR改善に直結しやすく、多くのECで高い効果を発揮する重要な施策です。

自動化により継続的に顧客を育成できるため、人手を増やさず売上向上につながる仕組み作りが可能です。

shopifyでメルマガ配信をする際の注意点

Shopifyメールは手軽で使いやすい反面、高度なメールマーケティングを行う場合にはいくつかの制約も存在します。

特に大規模なリスト運用、デザインの細かな調整、複雑な自動シナリオなどを実施したい場合には、外部ツールの併用が必要になるケースがあります。

導入前に注意点を理解しておくことで、運用途中の行き詰まりを防ぎ、より効率的なメールマーケティングを実現できます。

ここからは、Shopifyでメルマガを運用する際に押さえておくべきポイントを詳しく解説します。

Shopifyメール単体では高度な施策に限界がある

Shopify標準のメール機能は使いやすい反面、複雑なシナリオ設計や細かなセグメント配信など、高度なメルマガ施策を行う際には機能面で制約が発生します。

たとえば「条件分岐のあるステップメール」「細かいパーソナライズ」「顧客行動に基づく複数条件の自動配信」などを実施したい場合は、アプリのダウンロードや外部のMAツールを併用しないと実現が難しいケースがあります。

そのため、配信設計のレベルを上げたいほど「できることの限界」を感じやすく、運用方針を整理しないと施策が停滞してしまうこともあります。

配信数が増えるほどコストが上がりやすい

Shopify Emailは月2,500通まで無料ですが、超過分は従量課金となるため、配信リストが増えるほどコストが膨らみやすい仕組みになっています。

さらに、外部アプリを併用した場合は「月額費用＋従量課金」が重なることもあり、メルマガ規模が大きい店舗ほど費用管理が難しくなる傾向があります。

特にセール時やキャンペーン時に大量配信を行うと、一時的に配信コストが跳ね上がることもあるため、年間を通した予算設計を考えておかないと利益を圧迫するリスクがあります。

到達率の低下や迷惑メール判定のリスクがある

メールマーケティングでは、適切な設定を行わないと迷惑メール判定を受けやすくなり、配信しても顧客の受信フォルダに届かない問題が発生します。

Shopifyでは SPF・DKIM の設定を自社で行う必要があり、初期設定のまま運用すると到達率が不安定になるケースがあります。また、配信頻度が多すぎるとユーザー離脱やスパム報告が増え、ブランドへの信頼にも悪影響を及ぼします。

到達率の管理は、メルマガ施策の成果に直結する重要なポイントであり、適切な運用を行わないと「送っても届かない」状態になるリスクがあります。

デザイン・テンプレートの自由度に限界がある

Shopify Emailはテンプレートが豊富で初心者でも扱いやすい反面、細かなデザイン調整や複雑なレイアウト構築には限界があります。

ブランド独自の世界観を表現したい、クリエイティブ性の高いメールを配信したいと考えても、標準機能では再現できないケースが少なくありません。結果として、HTMLでの調整や外部ツールの利用が必要になることがあります。

特にアパレルやライフスタイル系ブランドはデザイン性が重要なため、この制約が運用の障壁となる場合があります。

shopifyでメルマガ配信をする際のテンプレート文

Shopifyで実際にメルマガを配信する際は、目的に応じた文章テンプレートを用意しておくと、運用が非常に効率化します。

特にECでは、ウェルカムメール、カゴ落ちフォロー、購入後フォロー、レビュー依頼、セール告知など、定番のメールパターンを使い回すことで成果を安定させやすくなります。

ここからは、Shopifyでそのまま使える実用的なテンプレート例をご紹介します。

【新規登録者向け】ウェルカムメールテンプレート

はじめまして。〇〇ショップです。
この度はメルマガにご登録いただきありがとうございます。

当ショップでは、新作情報やお得なキャンペーン、限定クーポンなどをいち早くお届けします。

まずは登録特典として、すぐに使える「〇〇％OFFクーポン」をご用意しました。
ぜひお買い物の際にご利用ください。

これから末長くよろしくお願いいたします。

【カゴ落ちフォロー】カートに商品が残っていますメール

こんにちは、〇〇ショップです。

先ほどカートに商品が残っているのを確認しました。
こちらの商品は人気のため在庫が少なくなっています。

購入手続きは数分で完了できますので、よければこの機会にぜひご検討ください。

▼カートを見る
{{ cart.url }}

【購入後フォロー】サンクスメールテンプレート

この度は、〇〇ショップをご利用いただき誠にありがとうございます。

ご注文いただいた商品は現在発送準備中です。
お届けまで今しばらくお待ちくださいませ。

商品についてご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後とも〇〇ショップをよろしくお願いいたします。

【レビュー依頼】購入後数日で送るレビューお願いメール

こんにちは、〇〇ショップです。

先日ご購入いただいた商品はお手元で活躍していますでしょうか？
もしよろしければ、ご使用後のご感想をレビューとして投稿いただけると嬉しいです。

お客様の声は、今後の商品づくりやサービス改善にとても参考になります。

▼レビューを書く
{{ product.review_link }}

【休眠顧客向け】久しぶりのご案内メール

こんにちは、〇〇ショップです。

最近お会いできていないため、ご連絡させていただきました。
お客様にぴったりの新商品や、特別なキャンペーンをご用意しています。

今回久しぶりの方限定で、「〇〇％OFFクーポン」もプレゼント中です。
この機会にぜひご覧ください！

またお会いできるのを楽しみにしています。

【セール告知】期間限定セールのお知らせテンプレート

〇〇ショップより特別なお知らせです！

本日より、期間限定の「〇〇セール」を開催いたします。
対象アイテムが最大〇〇％OFFとなる、大変お得なイベントです。

在庫限りとなりますので、ぜひお早めにチェックしてください。

▼セール会場はこちら
{{ collection.url }}

【新商品リリース】新作発表のお知らせテンプレート

こんにちは、〇〇ショップです。

お待たせしました！本日ついに、新作アイテム「〇〇」が発売となりました。

今回の新作は、〇〇という特徴があり、日常使いから特別なシーンまで幅広く活躍します。

数量限定となりますので、ぜひお早めにご覧ください。

▼新作を見る
{{ product.url }}

【誕生日クーポン】お祝いメッセージテンプレート

お誕生日おめでとうございます！

〇〇ショップから、日頃の感謝を込めて特別な「バースデークーポン」をプレゼントいたします。
お好きな商品にご利用いただけますので、よければお誕生日のお買い物をお楽しみください。

素敵な一年になりますように。

Shopifyでメルマガ配信をする際に事前に知っておくべき指標

メルマガ運用を成功させるためには、配信後の数字を正しく読み取り、改善につなげることが欠かせません。

開封率・クリック率・CVR・到達率などの指標を理解しておくことで、メールの課題や強みを正確に把握できます。

ここでは、Shopifyメールを運用するうえで必ず押さえておくべき重要指標について、ひとつずつ解説していきます。

開封率（Open Rate）｜メールが開かれている割合

開封率は、配信したメールのうち実際にユーザーが開封した割合を示す指標です。

件名・送信元名・配信時間帯などが大きく影響し、メルマガの最初の成果判断ポイントになります。

平均的には20〜40％が一般的な目安ですが、セグメントや業種によって変動します。

開封率が低い場合は、件名改善やターゲットの見直しが必要です。

クリック率（CTR）｜メール内リンクがクリックされた割合

クリック率は、メール内のリンクがどれだけクリックされたかを表す指標です。

開封された後にユーザーがどれだけ興味を持ったかを判断でき、施策の質を測る重要な数字です。

商品ブロックの配置、CTA（ボタン）の文言、デザイン設計がクリック率に大きく影響します。

CTRが低い場合は、メール内容の魅力不足や誘導設計の弱さが原因となります。

コンバージョン率（CVR）｜配信による購入率

コンバージョン率は、メールを読んだユーザーがどれほど購入につながったかを示す最重要指標です。

CVRが高いほど、メール内容やオファーがユーザーのニーズにマッチしていると判断できます。

CVRが低い場合は、商品ページの改善やオファー内容の見直しが必要となります。

配信停止率（Unsubscribe Rate）｜解除された割合

配信停止率は、配信した内容がユーザーの期待とズレているかどうかを判断する指標です。

内容が価値に乏しい、配信頻度が多すぎるなどが解除の主な理由になります。

一般的には0.2〜0.5％が目安で、これを超えるようであれば改善が必要です。

原因分析を行い、内容の価値向上や適切な頻度調整を行うことが重要です。

スパム報告率（Spam Complaint Rate）｜迷惑メールとして報告された割合

スパム報告率は、ユーザーが受信したメールを「迷惑メール」と判断した割合です。

この指標が高いと、メールの到達率が低下し、施策全体が大きなダメージを受けます。

適切なオプトイン管理や頻度調整が必須であり、報告率は常に低く保つ必要があります。

スパム報告率は到達率に直結するため、最重要の監視項目です。

到達率（Delivery Rate）｜メールが正常に届いた割合

到達率は、メールが迷惑フォルダに入らず正常に届けられたかを測る指標です。

SPF・DKIMなどのドメイン認証が不十分な場合、到達率が下がりやすく注意が必要です。

内容や評価によって送信ドメインの信頼性が変わるため、維持管理が欠かせません。

到達しなければどれだけいい内容でも成果はゼロであり、最も基礎となる重要指標です。

収益（Revenue）｜メールが生み出した売上

Shopifyではメール配信ごとの売上を計測でき、施策の最終的な成果を判断できます。

開封率やクリック率が良くても売上につながらなければ、配信内容や訴求設計の調整が必要です。

分析にもとづき内容を改善することで、メール運用のROI（費用対効果）を最大化できます。

最終評価は「売上」であり、メール施策全体のゴールとなる数値です。

リスト増加率（List Growth Rate）｜メルマガ登録者の増加スピード

リスト増加率は、メルマガ登録をどれだけ獲得できているかを確認する指標です。

登録フォームの改善、ポップアップ活用、SNS誘導などが数値に影響します。

登録者が増えなければメルマガの成果も頭打ちになるため、定期的な測定が必要です。

長期的な売上成長には、良質なリストの継続的な増加が不可欠です。

shotpifyでメルマガ配信をする際のポイント

Shopifyでメルマガの成果を高めるには、「誰に・どの内容を・どのように届けるか」を明確にし、戦略的に配信することが重要です。

セグメント設計、件名改善、商品ブロック活用、デザイン統一、A/Bテストなど、実際の売上に直結するポイントを意識することで、メルマガは強力な販促チャネルに育っていきます。

ここからは、Shopifyでメルマガ運用の効果を最大化するために押さえたいポイントを詳しく紹介します。

ターゲットを明確にしたセグメント配信を行う

Shopifyでは顧客データをもとに、購入履歴・閲覧行動・地域・会員ステータスなど、さまざまな条件でセグメントを作成できます。

セグメント配信を行うことで、興味・関心が高いユーザーに必要な情報だけを届けられるため、メールの開封率・クリック率・購入率の向上が期待できます。また「新規顧客向け」「リピート顧客向け」「離脱予備軍向け」など、目的別でシナリオを作ることで、売上に直結する効率的なコミュニケーションが実現できます。

闇雲に全配信を行うのではなく、ターゲットを明確にし“必要な人へ必要なメッセージを届ける”ことがメルマガ成果の最大化につながります。

件名と冒頭文で開封率を高める工夫をする

メールはまず「開封されるかどうか」が最初のハードルです。件名と冒頭文（プレビューテキスト）は、開封率を最も左右する要素であり、ベネフィット・具体性・限定感などを盛り込むことで効果が大きく変わります。

件名は短く、ユーザーが得られる価値を明確に伝えることがポイントです。また、冒頭文には内容の続きや魅力的な要素を記載し、件名との相乗効果で興味を引きます。

Shopify Emailではプレビューテキストを自由に設定できるため、件名＋冒頭文セットで開封率を最適化することが重要です。

商品ブロックを活用し、購入導線を最短にする

Shopify Emailには、商品情報を自動的に読み込み、画像・価格・リンクをセットで表示できる「商品ブロック」が用意されています。

これにより、メール内から直接商品ページへアクセスできるため、購入までの導線が大幅に短縮され、CVR（購入率）が上がりやすくなります。特にセール情報や新商品の案内では、商品ブロックを活用することで「見てそのまま買える」体験を提供できます。

わざわざサイトを探す手間をなくし、1クリックで商品ページに遷移できる設計は、売上最大化に大きく貢献します。

ブランドデザインを統一し、信頼感を高める

メルマガのデザインは、ストア全体のブランドイメージと統一されていることが重要です。フォント、カラー、写真表現、レイアウトなどが統一されているだけで、ユーザーは安心感を覚え、メールの信頼性も向上します。

Shopify Emailはテンプレートのカスタマイズが可能なため、ブランドカラーの反映やロゴの配置など、世界観を崩さないデザインを作成できます。

一貫したデザインは“ブランドの価値を伝える”役割もあり、長期的なLTV（顧客生涯価値）の向上にもつながります。

適切な配信時間と頻度を設定する

メルマガの成果は「いつ・どれくらいの頻度で送るか」によって大きく変わります。

一般的には、ユーザーがスマホを見る時間帯（朝・昼・夕方）に反応が高くなりやすく、過度な配信は解除や迷惑メール報告につながるリスクがあります。

Shopifyでは自動スケジュール設定も可能なため、顧客層や過去のデータに合わせて最適な時間帯・頻度を見つけながら運用していくことが大切です。

“送りすぎず、忘れられない範囲”で継続的に届けることが理想的です。

A/Bテストで成果を改善する

メルマガは「送って終わり」ではなく、改善し続けることで成果が伸びていくチャネルです。

件名、冒頭文、CTAボタン、デザイン、商品配置など、小さな違いが開封率・クリック率・購入率に大きな差を生むことがあります。A/Bテストを行うことで、より効果的なパターンをデータで判断し、継続的に改善を行うことが可能です。

Shopify Emailでもテスト施策を取り入れることで、短期間で“勝ちパターン”を確立しやすくなります。

スパム判定されないための設定を行う

メールが迷惑フォルダに入ってしまうと、どれだけ内容が良くてもユーザーに届かず成果が出ません。

Shopifyでは、独自ドメインの認証（SPF・DKIM設定）を行うことで到達率を高められます。また、配信頻度の調整や登録者への適切なオプトイン確認も重要です。

スパム判定を避けることで、メールが正しく届き、売上に直結する配信が可能になります。

配信後のデータ分析を行い改善する

メルマガ配信後は必ず、開封率・クリック率・コンバージョン・解除率などのデータを確認することが大切です。

Shopify Emailは基本指標を確認できるため、「何が良かったのか」「どこを改善するべきか」を明確にし、次の配信に活かすことができます。

分析→改善→検証のサイクルを回すことで、メルマガ運用は確実に強くなり、売上に貢献するチャネルへと成長します。

shopify×メルマガ配信の効果測定方法

メルマガ施策は、配信して終わりではなく、数値を分析して改善を続けることで成果が伸び続けるチャネルです。

開封率・クリック率・CVRなどの指標を使ってユーザーの反応を読み解き、施策ごとに何が成功要因だったのかを把握することが重要です。

ここでは、Shopifyとメルマガを組み合わせて効果測定を行う際の具体的な方法を、事例も交えながら解説します。

開封率を指標に件名・送信時間の最適化を図る

メルマガの効果を最も左右するのが「開封率」です。

件名の工夫や送信タイミングを調整することで大きく改善できるため、配信ごとの開封率を比較しながら、反応が良いパターンを蓄積していきます。Shopify Emailで開封データを確認し、ユーザーの行動に合わせた最適な配信設計につなげましょう。

事例紹介

たとえばアパレルECでは、

• 「本日限定」「先行販売」などの限定感を含む件名にする
• 通勤・通学後の時間帯に配信して読まれやすくする

といった工夫が効果的です。件名の言い回しや配信のリズムを整えるだけでも、開封されやすいメルマガに育てられます。

クリック率でコンテンツや導線の改善点を把握する

クリック率は「どの情報を魅力的だと感じたか」を示す重要な指標です。

Shopifyではリンクごとのクリック状況を確認できるため、ユーザーが求めている内容を読み取り、次回の配信改善に活かすことができます。

事例紹介

コスメECでは、

• 商品画像を大きくして視認性を高める
• CTAボタン（「詳細はこちら」など）を複数箇所に設置する
• 「使用方法」や「スタッフのおすすめ」を追記してクリックしやすい流れにする

など、構成を少し工夫するだけでも反応が向上しやすくなります。

コンバージョン率で売上への貢献度を可視化する

メルマガが実際に売上へどれだけ貢献したかを判断するには「CVR（購入率）」が重要です。

Shopifyではメルマガ経由の購入行動が確認できるため、売れるメルマガの傾向をつかむことができます。キャンペーン配信や新商品案内の振り返りにも有効です。

事例紹介

食品ECでは、

• 定期便の魅力を丁寧に説明したメールを配信する
• 初回限定の特典内容をわかりやすく案内する
• メルマガ限定のレシピやアレンジ例を紹介する

といった“購入後のイメージが湧く内容”を配信することで、読者が自然に購入へ進みやすくなります。

セグメント別の反応率を分析しターゲット精度を高める

Shopifyでは顧客属性や購入履歴に応じてセグメント配信ができるため、より精度の高いメルマガ施策が可能です。

セグメントごとの反応を数値で比較することで、顧客ごとに適した内容へ調整できます。

事例紹介

D2Cブランドでは、

• 「未購入者」にはブランドストーリーやコンセプトを丁寧に伝える
• 「リピート顧客」には日常に役立つ使い方や新しい提案を中心に配信する

といったように、顧客の状態に合わせて内容を変えることで反応が高まりやすくなります。

A/Bテストで件名・デザイン・導線を検証する

A/Bテストは、小さな改善を積み重ねて成果を大きく伸ばすために欠かせない手法です。

件名・レイアウト・画像の種類・CTAの位置など、複数のパターンを比較し、最も反応が良い形をデータで判断できます。

事例紹介

雑貨ECでは、

• 画像を多く使ったビジュアル重視のメール
• 文章中心でシンプルな構成のメール

といったパターンをテストし、より読まれやすく、クリックされやすいスタイルを見つけてテンプレート化することで、配信の質を安定させることができます。

shopifyでメルマガ登録を増やす方法

メルマガ運用で成果を出すためには、まず「登録者（リスト）を増やすこと」が最重要ポイントです。

Shopifyでは、ポップアップ、特典提供、フォーム設置、SNS連携など、効率的に登録者を増やせる施策が多数用意されています。

ここからは、実際に多くのECサイトで成果が出ている、メルマガ登録数を伸ばす具体的な方法を紹介していきます。

登録特典（インセンティブ）を用意して登録率を高める

メルマガ登録を促進するうえで最も効果的なのが、「登録するメリット」を明確に提示することです。

Shopifyでは、登録時に「10％OFFクーポン」「送料無料」「先行販売情報」「限定コンテンツ」などの特典を提示することで、ユーザーの登録意欲を大幅に引き上げられます。特典が魅力的であるほど登録率は高まり、広告費を使わず自然にリストが増えていきます。

特に新規ユーザーは「まずはお得に試したい」という心理が強いため、インセンティブがあるだけで登録率が2〜5倍になるケースも珍しくありません。

ポップアップを活用し、高い視認性で登録を促す

ポップアップは、ユーザーがサイトを閲覧しているタイミングで確実に視線を集められるため、メルマガ登録を増やすうえで非常に強力な施策です。

Shopifyアプリを使えば、初回訪問時、スクロール時、離脱直前など、行動に合わせた表示が簡単に設定できます。特に「期間限定クーポン付きポップアップ」は、ユーザーの即時登録を後押しし、短期間でリストが増える傾向があります。

視認性が高いぶん成果も出やすいので、メルマガ登録を本格的に増やしたいストアでは必須施策といえます。

フッターや商品ページなど複数箇所に登録フォームを設置する

メルマガ登録フォームは、設置場所を増やすだけで登録数が自然と増える傾向があります。

Shopifyではフッターが定番ですが、商品ページ・ブログ記事・カートページなど、ユーザーが自然に閲覧する場所に複数配置することで、登録チャンスを逃さず獲得できます。

特に「商品ページ内の登録フォーム」は、商品に関心を持ったユーザーが対象となるため、高い質のリスト獲得につながる点が特徴です。

SNSやLINEと連携し、外部からの登録導線を増やす

Shopifyの登録フォームは、SNSやLINEと連携することで、サイト外からもリストを獲得できる強力な導線になります。

InstagramやXでは投稿やプロフィールリンクから登録ページへ誘導でき、LINEでは友だち追加後のステップとしてメール登録を案内することも可能です。

SNSフォロワーはブランドに関心の高い層が多いため、メルマガ登録者の質も向上し、リピート率改善にもつながります。

魅力的なコンテンツを訴求し、登録する価値を伝える

ユーザーがメルマガ登録する最大の理由は「登録すると価値がある」と感じられるからです。

スタイリング提案、商品活用術、限定コンテンツ、ブランドストーリー、先行公開情報など、“購買体験を高める情報” を提供すると登録率が上がります。

単に「割引情報を配信します」だけでは差別化が難しく、登録数も伸びにくいため、提供価値を明確にした訴求が重要です。

登録フォームの入力項目を最小限にし、離脱を防ぐ

フォーム入力項目が多いほど、ユーザーは途中で離脱してしまいます。

メルマガ登録時は、メールアドレスのみなど最低限の項目に絞ることで登録率が大幅に向上します。追加情報が必要な場合は、登録後のメール内で段階的に収集するほうが成果につながりやすいです。

特にスマホユーザーは入力ストレスに敏感なため、シンプルなフォーム設計が必須です。

SEO・ブログ記事を活用して検索流入から登録者を獲得する

Shopifyのブログ機能は、検索流入を獲得しメルマガ登録を増やすための強力なチャネルです。

記事内に登録フォームを設置することで、情報収集中のユーザーを自然に登録へ誘導できます。検索流入は広告費が発生しないため、長期的に安定したリスト獲得が可能です。

SEOとメルマガは相性がよく、ストアのリピート導線としても非常に有効です。

Shopifyのメルマガ配信におすすめのアプリ3選

ShopifyではShopifyアプリをダウンロードするだけで簡単にメルマガ機能を実装できます。
そこで以下では、メルマガ用のおすすめShopifyアプリを3つご紹介いたします。

Klaviyo（クラビヨ）

Klayviyoは、ユーザーの属性・行動履歴から非常に細かなセグメントを行えるメルマガのShopifyアプリです。収集したデータを活用して最適なメールの送信時間や内容を分析し、さらにメッセージ内容の自動作成や設定した時間での自動送信機能も付いています。
こちらのShopifyアプリの利用料金はメールの配信数によって変動する従量課金制です。セグメント分析を細かく行うなど、アプリが高機能な分比較的高額な価格設定となっています。

Omnisend（オムニセンド）

オムニセンドは、最初に紹介したKlayviyoよりももう少し手軽に低価格でメルマガ配信を行いたいという方におすすめのShopifyアプリです。
最初に自身で作成したメール配信をフローをアプリに登録し、メール配信の自動化を行えます。
加えて顧客の購買履歴やキャンペーンに置ける行動履歴を基に分析を行い、セグメント毎に分けることも可能です。
料金体系はシンプルで、最低限の機能のみを活用するのであれば月15000配信まで無料で利用できます。

Privy（プライビー）

プライビーはメール配信以外にもポップアップ機能が充実しているShopifyアプリです。ストア上でメルマガの会員登録を促す内容のポップアップを作成・表示できるので、メルマガの会員数を伸ばしていきたい時におすすめです。
もちろんメール配信に関してもメルマガの自動配信やその他のカスタマーサポートに関するメールも自動配信できるため、メルマガアプリの基本的なニーズを満たしています。
料金体系は、ポップアップ昨日の利用のみであれば月平均5000PVまでは無料となっています。メルマガ配信も行う場合は、配信数や配信ボリュームによって料金が変動する従量課金制です。

　

Shopifyのメルマガアプリ導入手順

ShopifyではShopifyアプリをインストールするだけで簡単にメールマーケティングができますが、実際にどの様な手順で行えばよいのでしょうか。
そこでここからは、本記事で一番最初に紹介したメルマガ用ShopifyアプリであるKlaviyo（クラビヨ）を例にShopifyでのメールマーケティングアプリの導入手順をご紹介していきます。

①ShopifyにKlayviyoをインストールする

ShopifyストアでKlayviyoを利用するためにはまず、Klayviyoのアプリをインストールする必要があります。
アプリのインストール手順は以下の通りです。

②Klaviyoの設定を行う

アプリのインストールが完了したらKlayviyoの設定を行います。
Shopifyの管理画面「アプリ管理」ページから「Klayviyo」をクリックし、Klayviyoの管理画面に入ります。そこで表示された画面の案内に従って必要情報を入力し、新規アカウント登録を行いましょう。
その際に必要となる主な情報は以下の通りです。

ちなみにここで入力したメールアドレスにKlayviyoのオーナー権限が与えられるため、代表や共有のメールアドレスを使用するのがおすすめです。

③KlayviyとShopifyの統合設定を確認する

最後にKlayviyoとShopifyがしっかりと連携でいているかを確かめます。
Klayviyoの管理画面の左再度メニュー「Integration」から、KlayviyoとShopifyの統合設定を確認します。
Integrationページには、以下の2つのタブがあります。

Shopifyの管理画面からKlayviyoのアプリをインストールした場合、Shopifyは「Enabled Integrations」に表示されているはずです。
そのことを確認出来たらKlayviyoのShopifyへの導入は完了です。

まとめ

Shopifyのメルマガは、手軽に始められるだけでなく、顧客データと連携した高精度の配信ができるため、EC運営において非常に高い効果を発揮します。

メリット・注意点・運用ポイント・登録者の増やし方・効果測定などを理解し、施策を継続的に改善していくことで、売上に直結する強力なマーケティングチャネルへと育てることができます。

自社のステージに合わせてShopifyメールやアプリを活用し、メルマガ運用を最大限に活かしていきましょう。