ECモールとは?銀行が運営するECモールから売上ランキングまでをご紹介致します!
近年、スマートフォンの普及やインターネット技術の発展により、EC市場は拡張を続けています。2019年度はBtoC市場におけるEC市場は19兆3609億円に昇り、野村製作所が2020年に公表したレポートによれば、2025年度の市場規模は約27兆8000億円まで拡大するとされています。この記事では拡大、拡張を続けるEC市場の中で、多くの売上を占めるECモールについてご紹介致します。
ECモールとは?
ECモールとは、ショッピングモール型ECサイトの略で、複数の事業者が出店、出品をしている集合型のECサイトのことを指します。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといったECサイトがこれにあたります。英語でも「EC mall」と表記し、多くの国と地域で展開されています。
ECモールの特徴としては、高い集客力やブランド力を持ち、手厚いサポートを受けれることが挙げられ、多くの企業が出店、出品をしています。
一方で、その高いブランド力を利用することから多額のランニングコストが掛かってしまいます。加えて、出店数の多さから激しい価格競争が発生しやすく、自由なブランディングができないなどの特徴もあります。
ECモールとASP型の違いとは?
ASP型とは、ショッピングカートASP型ECサイトの略で、簡単に言えば、ECモール(モール型EC)とは違い自社独自のサイトのことを指します。ECモールをショッピングモールに例えるなら、ASP型は路面店にあたります。ASP型は集客力やブランド力はECモールに劣りますが、自由度が高いという特徴があります。
そのため、自由なブランディングを行いたい方にはおすすめです。
ECモールの種類
ECモールは主にテナント型、マーケットプレイス型、の2種類に分けられます。例えば、「Amazon.co.jp」はマーケットプレイス型に、「楽天市場」はテナント型に分類され、出店の方法は大きく違います。
テナント型
テナント型のECモールとは、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」のようなECサイトのことを指します。マーケットプレイス型と比較すると自由度が高く、まさに、オンライン上のショッピングモールに出店することに例えられます。
マーケットプレイス型
マーケットプレイス型のECモールとは、「Amazon Japan」のようなECモールのことを指します。テナント型と比較すると自由度は低く、店舗よりも商品を重視しています。そのため、ショッピングモールに出店するというよりは、広大な市場に商品を出品するECサイトプラットフォームと言えるでしょう。
ECモール一覧
サイト名 | 企業名 |
---|---|
Amazon.co.jp | Amazon japan |
&mall | 三井不動産 |
an Wowma! | auコマース&ライフ |
omniモール | セブン&アイ |
PayPayモール | Yahoo! |
Qoo10 | eBAY Japan |
ZOZOTOWN | ZOZO |
ツクツク‼ | クムクム株式会社 |
ボンパレモール | リクルートライフスタイル |
ヤマダモール | ヤマダ電機 |
(参照:EC業界カオスマップ2020-ECモール&プラットフォーム編)
日本国内の主なECモールは次の通りです。詳しくは後述致しますが、地方銀行もECモール事業に参入するなど、ECモール事業の規模は拡大し、競争も激化してきています。特に、電子マネーやクレジットカードなどのサービスを提供している企業の参入が多く見られます。
例えば、「楽天市場」を運営する楽天グループでは、グループ内のサービスを充実、連携することで多くの利用者を確保しています。サイト内で商品を購入した場合は、高い割合でポイントが還元され、そのポイントが楽天モバイルや、楽天トラベルなどのサービスで使用すること可能です。また、反対に楽天のサービスで還元されたポイントを「楽天市場」で使用することも可能です。
ECモール売上高ランキング2020
2020年に発表されたデータによりば、ECモールの売上高のトップは「楽天市場」で、2位「Amazon.co.jp」、3位が「Yahoo!ショッピング」が追従しています。また、この3つのサイトは日本の代表的なECモールとされていますが、「Yahoo!ショッピング」は上位の2つのサイトと大きな差があります。
そのため、「Yahoo!Japan」は2019年9月にアパレル系ECモールの「ZOZOTOWN」を運営する「ZOZO」を買収したり、PayPayとの連携を強めるなどのECモールの拡大を図っています。
また、4位には「ZOZOTOWN」をランクインしており、3248億円の売上高を誇ります。上位のECモールとは差が開いてしまっていますが、「ZOZOTOWN」はアパレル関係の商品のみを取り扱っており、多種多様な商品を取り扱う総合ECモールが上位を占める中、異質な存在となっています。
順位 | サイト名 | 売上高 |
---|---|---|
1 | 楽天市場 | 3兆9000億円 |
2 | Amazon japan | 3兆4238億円(推定) |
3 | Yahoo! ショッピング | 8901億円 |
4 | ZOZOTOWN | 3248億円 |
5 | Wowma! | 1287億円(推定) |
(参照:【2021年最新】】ECサイト売り上げランキング!校内・海外企業からECモールまで)
「北國銀行」地方銀行がECモール事業に参入
株式会社北國銀行の子会社である北國マネジメント株式会社は2019年5月に、自然に恵まれ、古くから伝統や文化が根づく北陸からその土地ならでは逸品を広めることを目的にECモール「COREZO(コレゾ)」をオープンしました。
「COREZO(コレゾ)」では特に石川県、富山県、福井県の商品を取り扱い、新たな地方創生ビジネスとして注目を集めています。出店をしている店舗は約240店舗に昇り、食料品を中心に豊富な品ぞろえがあります。
また、地方銀行がECモールを開設する潮流は他のも見られ、徳島県徳島市に本店を構える阿波銀行は2020年12月17日にECモール事業を営む銀行業高度化会社の設立を目指し、「阿波銀コネクト株式会社」を設立しました。2021年4月には地域の特産品を販売するECモール「Lacycle mall」をオープンする予定です。
まとめ
いかがでしょうか。本記事ではECモールについてご紹介致しました。
ECモールとは、ショッピングモール型ECサイトの略で、複数の事業者が出店、出品をしている集合型のECサイトのことを指し、主にテナント系とマーケットプレイス系に分けられます。
また、国内では「楽天市場」や「Amazon.co.jp」などのECモールが代表的ですが、北國銀行などの地方銀行なども参入するなど、その種類は多様です。
この記事がECサイトを構築する際に、お役に立てば幸いです。
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